矯正治療とは

矯正治療とは?

矯正治療とは、口元の歯並びをきれいに整え、また悪い歯並びにならないように予防することによって、むし歯や歯周病を防ぎ、不明瞭な発音を改めるとともに、食物をよく噛めるようにして、健康と美しさを一段と増進させようとする医学です。

こんな原因が考えられます

矯正治療とは

矯正治療はいつ始めればいいの?

早期発見治療が理想的ですが、何歳でも矯正治療はできます。
しかし、治療開始が遅ければ遅いほどその方法が限られてきます。特に成長期にある方は早期より治療を開始すると、より広い治療方針をたてることができ、より良い矯正治療ができるので、不正に気がついたらできるだけ早くに専門医に相談することが最適です。

矯正治療のメリット

食べ物を良く噛めるようになり、消化も良くなる。

上下の歯の噛み合わせが良くなることで、食べ物を「噛み切る」「咀嚼する」能力が増します。
食べ物を正しく噛んで食べることは、味覚を刺激してよりおいしく食事を楽しめるようになります。またしっかりと咀嚼されることで消化吸収が良くなり、健康促進にもつながります。

食べ物を良く噛めるようになり、消化も良くなる

正しくはっきりとした発音ができるようになる。

歯の位置が正しくなることで、言葉の発音が正しくはっきりできるようになります。
発音がはっきりすることで積極的なコミュニケーションにもつながり、明るい毎日を過ごすことができます。

正しくはっきりとした発音ができるようになる

虫歯や歯周病、口臭を予防する。

歯並びが改善すると、これまで磨くことのできなかった部分もしっかりと磨けるようになるので、虫歯や歯周病といったトラブルを防ぎやすくなります。噛み合わせが原因の歯周病も防げます。
また、お口の健康が保たれることで口臭予防にもつながります。

虫歯や歯周病、口臭を予防する

顔立ち(スマイルライン)が変化して、笑顔に自信を取り戻すことができる。

顎の歪みなどが改善され、笑顔に自信を持つことができます。
キレイに並んだ歯や整ったスマイルラインのおかげで、これまで知らず知らずのうちに人目を避けていた方でも、自信を取り戻せます。

笑顔に自信を取り戻すことができる

矯正治療中の大変なこと

かみ合わせの変化

正しい歯並びになると、慣れない間は一時的に違和感があります。これまではズレた歯並びが当たり前で生活してきたことを考えると、慣れるまではある程度時間がかかることもあります。

顎間ゴム

ブラケット(歯の表面にくっつける細かい装置)にフックをつけて、上下顎間にゴムをかけます。
矯正装置の効果を促進するために、ほとんどの方が行います。
食べるときと歯を磨くとき以外、ほぼ1日中つけていることが望ましいです。
話すときも慣れてくれば特に違和感はありません。ただ、相手が見ると「???」って違和感があるかもしれませんが・・・。
こんなゴムをつけなければならないなんて、ほとんどの人は知らないと思います。
矯正をするすべての人がつけるわけではないですが、矯正の効果をあげ治療期間を短縮するためには必要なことです。

ブラケット、ワイヤーの脱離

歯に接着されているブラケット。
最初に強力な接着剤でくっつけます。

  • ステーキなどの、弾力のあるもの
  • おせんべいなどの固いもの

こういうものを食べると、食べている最中にブラケットが外れてしまうことがあります。
これが曲者で、ワイヤーにくっついたままならいいのですが、場合によっては飲み込んでしまったり、紛失してしまうことも・・・。
矯正ワイヤーは時々外れることがあります。
外れるとうまく力がかからないので、その都度もしくは次回の診療時につけなおします。

口内炎

矯正装置をつけてすぐは、唇が盛り上がる感覚があります。
ブラケットが唇に当たるので、最初の2~3週間は唇が痛くなります。しかし、慣れてくると唇が鍛えられ、ブラケットに負けなくなります。外れるとうまく力がかからないので、その都度もしくは次回の診療時につけなおします。

歯の痛み

歯に力をかけると3日ほど歯に痛みが生じます。
ブラケットに通すワイヤーの力が歯全体にかかるため、何か食べると歯が浮いた感じがします。
ワイヤーに使用する金属は形状記憶のもので、細いのから太いのまで様々。
歯並びに合わせて湾曲されたワイヤーが真っ直ぐになろうとするため、その力で歯並びが矯正されるという仕組みになっています。
人によって痛みに個人差はあります。また、成人の方に比べて小児の方のほうが痛みは少ないです。
痛みが強いときは、柔らかいものを中心に食べると良いです。おかゆとか、そうめんとか、卵焼きとか・・・。ですから、矯正を始めてからやせたという人も意外にいます。
それに矯正装置があごを細く見せる影響もあるようです。どこかの先生が「矯正治療はダイエットにもなる」と言っていました。
痛みがひどい時は、市販の痛み止めを飲んでいただいても構いません。

毎日のブラッシング

矯正装置の間には食べ物がはさまりやすいです。
特にお肉類は繊維がはさまりますし、葉菜類 (にら、ほうれんそうなど)も装置に繊維が絡みつきます。
矯正をはじめる前は、朝と寝る前しかブラッシングをしなかった人も、矯正を始めてからは毎食後ブラッシングするようになり(しないと食べ物がつまったままで気持ち悪い)、自然とブラッシング習慣が身に付きます。こうして身に付いたブラッシング習慣と綺麗になった歯並びとのW効果で清潔な口腔内環境が維持され、虫歯や歯周病が予防されます。
矯正用の歯ブラシは真中が山のように盛り上がっています。場合によっては、歯間ブラシを併用するとよいでしょう。当医院では患者さんに歯ブラシをお渡ししていますので、それを使って磨くとよいでしょう。
矯正治療中のブラッシングは時間もかかり面倒ですが、なんと言っても自分の健康、将来のため。美しい歯を目指してがんばらなければなりません。